大月町では、かつて盛んに行われていた「炭焼き」の仕事が50年ほど行われていませんでした。
その職業は、戦後のガソリンや灯油といった燃料改革により淘汰されてしまったのです。
大月町の山に目を向けると、何十年も手入れされていない山々がたくさんあることに気づきます。生い茂った山は、光が地面に届きません。下草が育たないと、それを目当てにする動物は生きていけず、木も樹齢を重ね腐敗していく一方です。その山から流れ出て、やがて海や川にたどり着く水にも力がありません。
「ひと昔前は、四万十川の鮎はぴょんぴょん跳ねよったが、今の鮎はひっそりとしちょるし数もかなり減っちょる。」
「ずっと原因を考えよったが、その答えは山の手入れじゃ。」
きれいで活力のある海や川を取り戻すためにも山の手入れは不可欠ですが、そうすると伐られたたくさんの木が出ます。では、その木は、どうやって利活用したらいいのでしょうか?
そこに「炭焼き」というひとつの答えがあります。
山を守るということ
大月町はウバメガシの豊かな生育地ですが、多くは保安林に生えていることもあり、50年前から放置されています。
木は根こそぎ伐らない限りまた若い芽を吹き出しますが、年老いた木はそうはいきません。
そうならない前に山の手入れを行うことは、大きな生態系サイクルの中で、海や川、山、またそこに生息する生き物を守るという重要な意味を持っているのです。
私たちは、炭を創ります
地球温暖化が社会問題となる中、炭はバイオエネルギーとして見直されており、消費者の需要も高まってきました。
更には環境浄化剤として、消臭剤や石けんなどの加工製品にも価値が見いだされています。
大月町備長炭生産組合では、燃料以外にも「備長炭」という最高級品の付加価値を高めた商品も企画しています。
「大月の炭」で生まれた自慢の素晴らしい炭を、どうぞお試しください。